幻の将軍!? 徳川昭武の住まいと名勝庭園から、明治のむかしに思いをはせる……「戸定が丘歴史公園」&「プリンス徳川カフェ」

JR松戸駅近くで、気軽に歴史探索が楽しめる場所があることをご存じですか? その場所とは……戸定が丘歴史公園です。
15代将軍、徳川慶喜の弟・徳川昭武の私邸である「戸定邸」は、明治時代の徳川家の住まいがほぼ完全に残る、唯一の建物。建物は国の重要文化財に、庭園は国の名勝に指定されており、まさに当時の歴史がギュッと詰まった場所なんです! 決して大きな公園ではありませんが、その分ふらっと気軽に出掛けられ、散歩がてらに、お手軽なタイムスリップ気分が味わえますよ。

徳川昭武が住んでいた戸定邸。戸定邸庭園は、戸定の日(10の倍数日)のみ、庭に下りて見学できます。

兄・慶喜から大変かわいがられ、後継として期待されていた昭武は、将軍慶喜の名代としてパリ万国博覧会に参加。そのため、国内のみならず国外からも次期将軍と期待されており、今となっては「幻の将軍」とも言われているんです!

2021年の大河ドラマ『青天を衝(つ)け』にもリンクするため、すでに戸定邸への注目度も高まっているようです。

隣接する「戸定歴史館」では、現在徳川昭武の遺品や水戸家の資料などを公開中です。

歴史館にある当時の書や手紙は、どれも達筆で文字を見ているだけでうっとり。中でも、若くして亡くなった昭武の兄が当時13歳で書いたという書が達筆過ぎて衝撃!! 前述した昭武が慶喜の名代としてパリの万国博覧会へと渡仏したのも13歳の時。今とは時代が違うとはいえ、将軍家の人間として13歳にして大変な責務を背負っていたんですね。

明治時代の古い写真などを元に復元した東屋(あづまや)庭園。東屋からの眺めは必見です!

公園自体が高台にあるため、戸定邸西側からの見晴らしは抜群。天気がよければ、富士山やスカイツリーも眺めることができます。見晴らしの良い午前中だけでなく、夕日もまた趣があっておすすめです。

土・日・祝には、庭園入口の手前にある駐車場に売店が出ています。ここでは、昭武がヨーロッパでコーヒーと出会ったエピソードを元に、サザコーヒーとコラボして誕生した「プリンス徳川カフェ」の購入ができます。家で徳川珈琲を飲みながら、江戸から明治の激動の時代に思いをはせてみるのもまた乙ですね。
※戸定売店は、土・日・祝のみ開店。荒天時等、臨時休業の場合があります。

DATA

●戸定が丘歴史公園
【住所】松戸市松戸714-1(松戸市戸定歴史館)
【開園時間】9:00~17:00
※戸定邸・歴史館9:30~17:00(最終入館は16:30)
【入館料】
歴史館・戸定邸(共通入館料)320円
戸定邸入館料250円
歴史館入館料150円
【休園日】月(祝の場合は翌)
【アクセス】JR松戸駅東口から徒歩10分
【公式HP】https://www.city.matsudo.chiba.jp/tojo/index.html
 ※2021年3月時点の情報です。

タグ

関連記事

TOP